2002年の「THEドラえもん展」にはじまる、マンガ・アニメをモチーフとした一連の現代アート展、いわゆる「キャラ展」は、その動員力もさることながら、これまで遠いと思われていたマンガ・アニメとアートの関係を問い直したことで、世に衝撃をもって迎えられました。「GUNDAM」展はその「キャラ展」にメッセージ性を加え、アニメとアートのより濃密な出会いを提示してみせたと言えます。時代を呼吸し、人びとにメッセージを伝えるメディアである、という観点からみれば、アニメとアートは実は近い関係にあるのではないでしょうか。だとすれば、「美術館/博物館」という空間は、これからの社会に対してどういった役割を担うのでしょうか。「GUNDAM」展がアニメの世界・アートの世界の双方に投じた一石を、どのように受け止めるべきか、様々な立場から検討いたします。
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