中国・香港マンガ展 中国は長いマンガの歴史を持つ国でありながら、日本風のストーリーマンガを取り入れるようになったのは1990年代の半ばからで、ある意味「ストーリーマンガ新興国」です。しかし、近年、国を挙げての政策や教育の推進により、伝統的な絵画技法の基礎を身につけた者のマンガ界への進出などが進み、急速な発展を遂げています。 一方香港では、イギリス統治時代から、中国本土とは別途に独自のマンガ文化が発展してきました。すなわち、中国人社会で伝統的に人気のある武術・任侠をテーマにした「武侠もの」のマンガを中心に、力のあるマンガ家がマンガ制作、編集、印刷などを行う、小さな出版社のような会社を立ち上げ、徹底的な分業制で次々と人気作品を世に送り出すという、世界的にも珍しい形式でマンガが流通・発展しています。 我が国ではあまりなじみのない両者のマンガですが、じっくりご覧いただければ、そのレベルの高さに驚かれることでしょう。
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