村上もとか×養老孟司対談
マンガのリアリティ ~『JIN―仁―』の人気のわけ~
京都国際マンガミュージアムでは、現代から幕末の日本にタイムスリップした脳外科医を主人公とした、人気マンガ『JIN―仁―』の作者 村上もとか氏をお迎えし、当ミュージアムの養老孟司館長と同作を手がかりに、マンガにおける医療や歴史描写にまつわる対談をいたします。
対談では、解剖学者である養老館長から医療/歴史マンガとしての『JIN』の楽しみ方や、村上氏によるフィクションであるはずのマンガが持つリアリティの創作方法などについて存分に語っていただきます。
村上もとか氏プロフィール
1951年、東京都生まれ。1972年「週刊少年ジャンプ」に『燃えて走れ』を連載、デビュー。1981年に連載を開始した剣道漫画『六三四の剣』はTVアニメ化もされ、大人気となった。同作は1984年に小学館漫画賞も受賞。1982年『岳人列伝』で講談社漫画賞を受賞。『龍-RON-』で再び小学館漫画賞(1996年)、第2回文化庁メディア芸術祭 マンガ部門優秀賞(1998年)をそれぞれ受賞。現在「スーパージャンプ」で『JIN-仁-』を連載中。2009年秋にドラマ化された同作は、同年に放送された全民放局の連続ドラマ視聴率の中で最高となるほどの反響があった。
養老孟司氏プロフィール
1937年、神奈川県生まれ。東京大学名誉教授、解剖学者。東京大学医学部卒業、同大学院博士課程修了。1981年東京大学医学部教授就任、1989年著書『からだの見方』(筑摩書房)でサントリー学芸賞を受賞。『唯脳論』『バカの壁』など多数の著書があり、脳科学者の立場から人間社会の様々な事象を脳の機能や仕組みと結びつけて評論している。マンガ・アニメにも造詣が深く、『マンガをもっと読みなさい 日本人の脳はすばらしい』(共著:牧野圭一)、『虫眼とアニ眼』(共著:宮崎駿)などの著書がある。その他、テレビ出演や講演会など幅広く活躍。