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イラストレーションの豊かな可能性!

「杉村篤~マンガからイラストレーションへ」展

このたび、1960年代にマンガ家として出発し、1970年代に小説の挿絵や本・雑誌の表紙にイラストレーションを発表、細密な描線とショッキングな色彩で異彩を放った杉村篤氏の1960~80年代の業績を紹介する展覧会を下記のとおり開催します。

本・雑誌の表紙や小説の挿絵など、出版文化の中で主に活躍する「イラスト(レーション)」は、1枚の絵の中に、絵としての美しさや存在感だけでなく、物語や世界の広がりを感じさせるという点では、カートゥーン(風刺漫画)に通ずる部分もあると同時に、表紙や誌面で文字と調和しつつ彩りを添える、デザイン的な魅力も重要で、その他の絵画とは異なる独特の性質を持っています。氏は、まだ日本で「イラストレーション」という言葉がほとんど知られていない時代に、横尾忠則氏や宇野亜喜良氏らと同様に、絵画・マンガ・デザインにまたがる、「イラストレーション」という新たな領域を切り拓いた先駆者の一人であり、本展では、氏のマンガ作品からイラストレーション作品までを紹介します。

期間 2010年10月23日(土)~12月12日(日)

◇午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
◇休館日:毎週水曜日、11/4(木)
※11/3(水・祝)は祝日のため開館

会場 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー6
料金 無料
※ミュージアムへの入場料は別途必要です
※11/3(水・祝)は「まんがの日」「関西文化の日」につきミュージアム入場料は無料

展示内容

杉村篤氏のマンガ作品、小説の挿絵・雑誌表紙、イラストレーション作品など総計約50点以上

その他、アニメーション作品「異分子」(アニメーション制作:大高那由子)のモニターでの上映も実施いたします。

杉村篤(すぎむら・あつし)氏について

高知県生まれ。1960年代に「杉村あつよし」「コン・タロー」「コン・太郎」などの筆名で月刊誌や貸本マンガ誌にマンガ作品を寄稿した後、イラストレーターとして活躍。1966年、アルゼンチン政府・スペイン政府主催のドン・キホーテをテーマとした国際コンペティションで銀賞を受賞。1970年代、筒井康隆の小説単行本の文庫版カバーイラストをシリーズで手がけ、注目される。1970年代後半には、吉行淳之介、開高健、筒井康隆などが編集長を務めた雑誌「面白半分」の表紙イラストも担当した。現在は現代美術家として活躍中。今年5月、「漫画集 異分子」(1966年・自費出版)を復刻出版し、再び注目を集めている。

-IMRC- 国際マンガ研究センター
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