京都精華大学国際マンガ研究センター 第1回国際学術会議
世界のコミックスとコミックスの世界―グローバルなマンガ研究の可能性を開くために
「京都国際マンガミュージアム」ではこのたび、当館の研究部門を担う「京都精華大学国際マンガ研究センター」の主催で、国際的な盛り上がりを見せつつあるマンガ/コミックス研究に関する国際学術会議を開催いたします。
近年、マンガ/コミックス研究が世界中で盛んに行われつつあります。「京都国際マンガミュージアム」/「京都精華大学国際マンガ研究センター」の目的の一つは、マンガ/コミックス研究をつなぐ国際的なネットワークを築き、そのセンター機関としての役割を担うことです。
そうした目的を果たすために企画された本会議では、第1回目として、「それぞれの国や地域のマンガ/コミックス文化にしばられない形での議論が可能であるか」という問いを設定し、世界的に著名なコミックス理論家のティエリ・グルンステン氏をはじめ、国内外から招待した約30名のマンガ/コミックス研究者に、様々な角度から論じていただきます。
主催: 京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター
共催: 国際交流基金、女性MANGA研究プロジェクト、ドイツ文化センター
助成: 科学研究費補助金(基盤研究(B)「女性MANGA研究:主体性表現の可能性とグローバル化―欧米/日本/アジア」(代表:大城房美、筑紫女学園大学准教授)助成事業
協力: 日本マンガ学会国際交流委員会
会議プログラム
第1日目 2009年12月18日(金)
新世代国際ワークショップ ◆要旨はこちら | |
時間 | 午後1時~4時 |
内容 | 国際的なマンガ/コミックス研究の将来を背負う新世代の研究者それぞれのマンガ/コミックス研究の方法論に関する報告をもとに、ディスカッションを行います。 |
出演 |
野田謙介氏 (マンガ研究者・翻訳家) |
基調講演 ◆要旨はこちら |
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時間 | 午後5時~7時 |
内容 | 国際的に最も著名なコミックス理論家のひとりであるティエリ・グルンステンを迎え、会議全体の議論の基調講演をしていただきます。 |
出演 |
ティエリ・グルンステン氏 (コミックス理論) |
第2日目 2009年12月19日(土)
セッション1:少女マンガ、女性コミックス~ジェンダーとジャンルをめぐって ◆要旨はこちら |
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時間 | 午前10時15分~午後0時30分 |
内容 | 上記テーマをめぐって、研究報告を行います。 |
出演 |
トリナ・ロビンス氏 (コミックス作家・女性コミックス研究家) |
セッション2:グローバル化における越境とマンガ研究 ◆要旨はこちら |
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時間 | 午後2時~4時30分 |
内容 | 上記テーマをめぐって、研究報告を行います。 |
出演 |
パスカル・ルフェーブル氏 (ベルギー・ブリュッセル芸術大学助教授) |
懇親会 |
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時間 | 会議後 |
第3日目 2009年12月20日(日)
セッション3:マンガと社会 ◆要旨はこちら |
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時間 | 午前10時30分~午後0時15分 |
内容 | 上記テーマをめぐって、研究報告を行います。 |
出演 |
チェンジュ・リム氏 (『International Journal of Comic Art』編集者、カルチュラルスタディーズ) |
ワークショップ4:公的記憶、私的消費 『はだしのゲン』を出発点に ◆要旨はこちら |
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時間 | 午後1時30分~4時15分 |
内容 | 原爆をテーマにした中沢啓治のマンガ「はだしのゲン」を素材にした「公的記憶/私的消費」をテーマにした報告をもとに、ディスカッションを行います。 |
出演 |
ケース・リベンス氏 (オランダ王立科学アカデミー戦争記録研究所研究員) |
総合討論 |
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時間 | 午後4時30分~6時 |
内容 | 3日間の議論を踏まえた総合討論を行います。 |
出演 | ジャクリーヌ・ベルント氏 (京都精華大学マンガ学部教授)(司会) |
※スケジュール・出演者・内容などについては変更の可能性があります。予めご了承ください。
京都精華大学国際マンガ研究センターについて
2006年4月開設。「ミュージアムを活用したマンガの学際的・総合的研究と研究成果の社会還元」をテーマに、文部科学省の私立大学学術研究高度化推進事業である「オープン・リサーチ・センター」に採択(期間:2006年度~2010年度)。京都国際マンガミュージアムを活用した国際的マンガ研究の拠点形成と人材育成をめざし、マンガ資料の収蔵やデータベース構築、展示・講演・ワークショップなどの各種研究イベントの企画運営を進めている。
ティエリ・グルンステン氏について
ヨーロッパを代表するコミックス理論家。1957年ベルギー生まれ。96年~フランス国籍。89~92年、フランスの国立マンガ研究センター「CIBDI」の研究員を経て、93~01年、同センター長。著書に、『線が顔になるとき――バンドデシネとグラフィックアート』(古永真一訳、人文書院、2008年)、『マンガの体系(システム)』(野田謙介訳、青土社、2009年秋刊行予定)など。
企画展
「コミックスを描く女性たち―アメリカの女性アーティストたちの100年」展
期間 |
2009年12月18日(金)~2010年2月28日(日)(予定) ◇開館時間: 午前10時~午後6時 (入館は午後5時30分まで) ◇休館日: 水曜日、12/24(木)、12/28(月)~1/3(日)、2/22(月)~25(木) ※12/23(水)は祝日のため開館 ※1/25(月)・26(火)、2/1(月)・2(火)は臨時休館 |
会場 | 京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー1・2 |
料金 |
無料 ※ミュージアムへの入場料は別途必要です |
主催:京都国際マンガミュージアム
共催:女性MANGA研究プロジェクト
助成:科学研究費補助金(基盤研究(B)「女性MANGA研究:主体性表現の可能性とグローバル化――欧米/日本/アジア」(代表:大城房美、筑紫女学園大学准教授)助成事業
協力:日本マンガ学会国際交流委員会/海外マンガ交流部会
コミックス大国のひとつであるアメリカで、はじめて女性コミック・アーティストにスポットライトを当てた展覧会です。19世紀末から20世紀にかけて活躍し、コミックス文化のみならず、当時の女性文化にも大きく貢献した女性たちとその作品を紹介します。女性コミック・アーティストでコミックスの歴史研究家でもあるトリナ・ロビンスによるこの展覧会は、2001年のドイツでの初開催以来、世界各地をめぐり、メディアにも大きく取り上げられ高く評価されました。
「コミックスを描く女性たち」展 オープニング記念対談
「日本女性マンガ・アメリカ女性コミックスの転換期としての70年代」
出演 |
竹宮惠子氏 (マンガ家・京都精華大学マンガ学部長) トリナ・ロビンス氏 (コミックス作家・女性コミックス研究家) 大城房美氏 (筑紫女学園大学文学部准教授、女性コミックス研究)(司会) |
日時 | 2009年12月17日(木) 午後3時30分~5時50分 |
会場 | 京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール |
料金 |
無料 ※ミュージアムへの入場料は別途必要です |
定員 | 200名 (申込不要、先着順) |
主催:京都国際マンガミュージアム
共催:女性MANGA研究プロジェクト
助成:科学研究費補助金(基盤研究(B)「女性MANGA研究:主体性表現の可能性とグローバル化――欧米/日本/アジア」(代表:大城房美、筑紫女学園大学准教授)助成事業
協力:日本マンガ学会国際交流委員会/海外マンガ交流部会
上記展覧会のオープニングイベントとして、同展の企画者であるトリナ・ロビンスと、「風と木の詩」などで70年代の少女マンガに革命を起こしたマンガ家であり、京都精華大学マンガ学部長でもある竹宮惠子氏が、上記のテーマについて対談します。