関係者の証言でふりかえる、現代マンガの青春期!
「伝説のマンガ月刊誌『COM』を語る-休刊38年目の座談会」
手塚治虫率いる虫プロ商事によって、1966年末に創刊されたマンガ専門誌『COM』。手塚の「火の鳥」を看板作品とするこの月刊誌は、竹宮惠子・青柳裕介ら多くの人気作家の登竜門となることで、その後のマンガの発展に大きく寄与することになりました。また同誌は、「ぐら・こん(GRAND COMPANION)」というマンガ家予備軍の全国組織を形成し、後の「コミックマーケット」につながるマンガ同人活動の礎をも作ったことでも、大きな歴史的意義を持っています。
京都国際マンガミュージアムでは、現在開催中の展覧会「コミックマーケットの源流-1960~70年代マンガ同人誌の世界-」に関連して、1960年代~70年代のマンガ青年たちに強く影響を与えたこの伝説のマンガ雑誌についての座談会を開催いたします。『COM』の編集者やゆかりの深い作家に加え、当時「ぐら・こん」支部長として活動していた方をお迎えし、休刊から38年を経ての「同窓会」といった趣です。当事者たちの証言を通して、日本のマンガの青春期ともいえる1970年代の空気が、つかのま甦ってくるかもしれません。
会場 | 京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール |
開催日時 | 2009年8月2日(日) 午後2時~午後4時 |
参加費 | 無料 |
定 員 | 50名 (申込不要、先着順) |
出演 |
大塚豊氏 (元『COM』編集者) |
雑誌『COM』について
手塚治虫が経営するアニメスタジオ「虫プロ」の別会社「虫プロ商事」から発行されたマンガ雑誌。創刊は1967年1月号(実際の発売は1966年末)。「まんがエリート」のための専門的なマンガ雑誌を標榜し、手塚のライフワークとなる「火の鳥」の連載をはじめ、石ノ森章太郎や永島慎二ら人気作家が意欲的な実験作に挑戦するなど、マンガが子どものものから青年・大人のものになりつつあった時代を背景に、先鋭的で読み応えのある作品が多数掲載された。月例新人賞を設けて若手作家の育成にも力を入れ、投稿作品にはプロ作家が詳細なコメントをつけた。「ぐら・こん」と題した情報コーナーでは、マンガ家予備軍の全国的なネットワークを組織の構築を目指し、この「ぐら・こん」の活動が後に「コミックマーケット」の設立へとつながっていった。1971年12月号をもって惜しくも休刊し、1973年8月に1号だけ復刊号が発行されている。
★関連イベント★
セレクションギャラリー マンガ古今東西
「コミックマーケットの源流
-1960~70年代マンガ同人誌の世界-」展
期間: 2009年5月23日(土) ~ 8月19日(水)/p>