休館日

台湾の少年と日本の少年~巡り合うマンガ文化の百年~

2025年5月24日(土)~6月24日(火)

台湾と日本はマンガ文化において共通するルーツを持っています。しかし、当初近しいものであったはずのマンガ文化は、現在大きく異なっています。それは何故でしょうか?
本展では台湾と日本が辿ってきた近現代史を紐解きながら、時代的、政治的な要因がマンガ文化に与えた影響と、それに抗い表現を切り開いてきたマンガ家・編集者たちを紹介します。
台湾のマンガ史に大きな足跡を残した編集者蔡焜霖(サイ・コンリン)の生涯を描いた「來自清水的孩子(日本語版:台湾の少年)」(游珮芸(ユウ・ハイウン)、周見信(シュウ・ケンシン)、慢工文化刊)と、日本マンガの代表的作家である手塚治虫の評伝「手塚治虫物語」(伴俊夫+手塚プロダクション、朝日新聞社刊)の二つのマンガ作品を主軸に、雑誌や単行本など時代を映す多様な資料を組み合わせることで、それぞれのマンガ文化の歴史的な歩みを展覧いたします。
そして、違う道を辿りながらも、何度となく思いがけない巡り合わせをしてきた、台湾と日本の知られざる文化交流の歴史を再発見します。

※本展は、京都国際マンガミュージアムでの開催終了後、2025年7月より國家漫畫博物館(台湾・台中市)で巡回展示を行います。

会場

京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー1・2・3・4

料金

※当日、エントランスの券売機にて当日券のご購入も可能です。
※入館チケットの購入方法は、当日ご入館時に券売機でお求めいただくか、オンラインでの事前購入になります。

開館時間

午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分)

休館日

毎週水曜日

展示作品

「台湾の少年」(複製原稿)/「手塚治虫物語」(複製原稿)/日本と台湾のマンガ史を概観できる雑誌や単行本などの資料/台湾と日本の若手作家 高妍(ガオ・イェン)と川勝徳重による描き下ろしマンガ作品など

関連イベント

オープニングイベント DAY 1

オープニングレセプション&台湾の伝統芸能「布袋劇」上演

日時

2025年5月24日(土)14:00~16:40

会場

京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

内容

《第1部》オープニングレセプション
《第2部》台湾の伝統的な人形劇「布袋劇」を2団体2公演
一公演目 14:30~15:15
二公演目 16:00~16:40

定員

100名(先着順)

料金

参加方法

事前申込不要
※当日午前10時から館内でイベントの整理券を配布

「布袋劇」イメージ

©全楽閣

©明興閣

オープニングイベント DAY 2

台湾の伝統芸能「布袋劇」上演

日時

2025年5月25日(日)
一公演目 10:30~11:10
二公演目 15:00~15:50

会場

京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

内容

台湾の伝統的な人形劇「布袋劇」を二団体が公演します。

定員

100名(先着順)

料金

参加方法

事前申込不要
※当日午前10時から館内でイベントの整理券を配布

「布袋劇」イメージ

©全楽閣

©明興閣

スペシャルトーク

高妍×川勝徳重 マンガの/とアイデンティティ

日時

2025年5月25日(日)13:00~14:30

会場

京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

内容

今回の展覧会に作品を描き下ろした2人のマンガ家を招いて、日本と台湾のマンガ文化の受容と相互交流について語らいます。

定員

100名(事前申込制・先着順)

料金

参加方法

事前申込制、先着順
必要事項を入力のうえ、以下よりお申込みください。

※申込受付は、当日の正午まで。
※定員になり次第受付終了(キャンセルが出た場合は申込が可能となります。ただし、キャンセル待ちのリクエストは受け付けておりません。)。

当日の入場方法

12:30より開場となります。電子チケットに記載のある番号順に、入場のご案内をします。
ご入場においてはイベント会場(1階 多目的映像ホール)入口にて電子チケットをご提示ください。会場内の座席は自由席となります。

電子チケット表示方法

チケット予約完了メール内にあるリンク「▼チケットを開く」から表示できます。TIGETアカウントをお持ちの方は、マイページからも表示できます。
いずれも、スマホアプリのインストールは不要です。

※チケットのお求めにあたり電子チケット販売サイトTIGETへの会員登録は任意です

蔡焜霖(サイ・コンリン)

1930-2023、台湾の実業家、雑誌編集者。
1930年、台中に生まれる。日本統治下の台湾で講談社の雑誌などを読み育つ。戦後、白色テロの時代に無実の罪で逮捕され10年間収容所生活を送る。釈放後、日本マンガの翻訳に携わったことをきっかけに編集者となり、1961年に文昌出版を立ち上げ漫画出版を行う。子ども向けの雑誌『王子』などを創刊し、台湾の児童文化に大きな足跡を残す。その後、國泰グループに移り台湾初の百科事典の出版や、女性誌『儂儂(non-no)』を創刊。2021年には日本政府より旭日双光章を授与されている。

手塚治虫(てづか・おさむ)

1928-1989、日本のマンガ家、実業家、アニメーション制作者。
1928年、大阪に生まれる。のらくろやディズニーのアニメーションに夢中になり、自らもマンガを描き始める。戦後、「マアチャンの日記帳」でデビュー。赤本マンガの描き手として「新寶島」(原作 酒井七馬)などを精力的に執筆し人気作家となる。1961年、虫プロダクションを設立、アニメの制作を始め、1963年には日本初となる毎週30分のTVアニメシリーズ「鉄腕アトム」を放映。虫プロの版権管理部門の虫プロ商事でマンガ雑誌『COM』などを創刊する。70年代にはいると青年向けの作品にも注力し、数多くの作品を残した。

高妍(ガオ・イェン)

1996年、台北生まれ。台湾芸術大学視覚伝達デザイン学系卒業、沖縄県立芸術大学絵画専攻に短期留学。イラストレーター・マンガ家として台湾と日本で作品を発表している。『月刊コミックビーム』(KADOKAWA)にて2021年6月号から2022年5月号まで、「緑の歌」で自身初のマンガ連載を果たした。作品に「緑の歌」、「隙間」(いずれもKADOKAWA)などがある。

川勝徳重(かわかつ・とくしげ)

1992年、東京生まれ。2011年「幻燈」(北冬書房)にてデビュー。マンガ雑誌『架空』の編集・執筆に関わる。2016年にはPIZZICATO ONE「わたくしの二十世紀」アナログ盤のジャケット・イラストを担当。また「貸本マンガ史研究」に水木しげるについての評論を執筆するなど、活躍は多岐にわたる。おもな著作に「電話・睡眠・音楽」、「アントロポセンの犬泥棒」、「痩我慢の説」(いずれもリイド社)などがある。

主催:京都国際マンガミュージアム/國家漫畫博物館(台湾)
協力:株式会社手塚プロダクション

※スケジュール・内容については変更の可能性があります。予めご了承ください。