今年は戦後80年に当たる年ですが、日本は戦争によって都市が破壊され、国土は荒廃しました。映画業界はそうした戦後の荒廃からいち早く立ち上がり、復興の流れに載って1950年代に黄金期を迎えることになります。草創期には圧倒的に男性中心だった日本の映画業界ですが、戦後は和田夏十のほか、水木洋子、田中澄江といった女性脚本家が活躍し、田中絹代が女性映画監督のはしりとなるなど、女性の進出も進みました。それには敗戦と戦後の民主主義が大きく影響しているのです。
このイベントでは、戦後に道を切り開いた女性映画人の群像を、和田をモデルにしたマンガ作品「夏のモノクローム」の作者永美太郎と、映画史研究者の鷲谷花が読み解きます。イベント終了後、ショップでの書籍購入者を対象にサイン会を開催します。
会場
京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー6
料金
※当日、エントランスの券売機にて当日券のご購入も可能です。
※入館チケットの購入方法は、当日ご入館時に券売機でお求めいただくか、オンラインでの事前購入になります。
出演
永美太郎(マンガ家)
鷲谷花(映画史・映像文化史研究者)
参加方法
事前申込不要(定員先着30名)
※当日午前10時より館内にてイベントの整理券を配布します。
永美太郎(ながみ・たろう)
マンガ家、1984年兵庫生まれ。
京都造形芸術大学映像舞台芸術学科を卒業後、山田参助氏のアシスタントを経て、2017年にトーチwebにて「エコール・ド・プラトーン」を連載。2023年に「夏のモノクローム」の第一部を連載、現在第二部を執筆中。既刊に「エコール・ド・プラトーン」(リイド社、2019年)、「夏のモノクローム」(リイド社、2024年)がある。

鷲谷花(わしたに・はな)
映画史・映像文化史研究者、1974年東京生まれ。
大阪国際児童文学振興財団特別専門員。映画史の研究の傍ら、幻燈の上映活動なども行っている。著作に「姫とホモソーシャル 半信半疑のフェミニズム映画批評」(青土社、2022年)。翻訳ジル・ルポール著「ワンダーウーマンの秘密の歴史」(青土社、2019年)。共編著「淡島千景:女優というプリズム」(青弓社、2009年)などがある。

関連企画
「夏のモノクローム」ミニ原画展

「夏のモノクローム」単行本表紙
©︎永美太郎/リイド社
本イベントに合わせて、永美太郎氏の「夏のモノクローム」の肉筆原画約20点を展示するミニ原画展を開催する。
会期
2025年8月9日(土)~26日(火)
場所
ギャラリー6
料金
主催:京都国際マンガミュージアム、トーチ編集部
※スケジュール・内容については変更の可能性があります。予めご了承ください。