休館日
ハッピーをお届け!田村セツコ展

©Setsuko Tamura

竹宮惠子監修 原画’(ダッシュ)展示シリーズ

ハッピーをお届け!田村セツコ展

~ with松本かつぢ、上田としこ、村上もとか、竹宮惠子~
2025年10月2日(木)~1月20日(火)

京都国際マンガミュージアムでは、退色等劣化しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるべく、マンガ家の竹宮惠子がプロジェクトリーダーとなり、京都精華大学国際マンガ研究センターと共同で、精巧な複製原画を研究・制作する原画’(ダッシュ)プロジェクトを実施してきました。一般的な複製原画の製作では補正されることが多い紙のヤケや汚れ、修正の跡やメモなどを含め、原画と限りなく近い形での再現を目指すことから、複製原画とは区別し「原画’(ダッシュ)」という名前で紹介しています。
本展では、新規で制作した田村セツコの原画’(ダッシュ)を初公開するとともに、田村セツコと縁の深い原画’(ダッシュ)参加作家である松本かつぢ、上田としこ、村上もとか、そして、監修者の竹宮惠子の原画’(ダッシュ)をお蔵出しします。
ボンジュールおじょうさん

「ボンジュールおじょうさん」
©Setsuko Tamura

HAPPYちゃん

「HAPPYちゃん」
©Setsuko Tamura

HAPPYおばさんのおしゃればなし

「HAPPYおばさんのおしゃればなし」
©Setsuko Tamura

セツコのおしゃれ相談

「セツコのおしゃれ相談」
©Setsuko Tamura

不思議の国のアリス

「不思議の国のアリス」
©松本かつぢ

くるみちゃんサーカス

「くるみちゃんサーカス」
©松本かつぢ

フイチンさん

「フイチンさん」
©上田としこ

チューリップくん

「チューリップくん」
©上田としこ

フイチン再見!

「フイチン再見!」
©村上もとか

フイチン再見!

「フイチン再見!」
©村上もとか

「星の生まれるところ 」『地球へ…』より

「星の生まれるところ 」
『地球へ…』より
©Keiko TAKEMIYA

「地球へ・・・ 」『地球へ…』より

「地球へ・・・ 」
『地球へ…』より
©Keiko TAKEMIYA

会場

京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー4

料金

無料
※ミュージアムへの入館料は別途必要です
※11月25日(火)は「関西文化の日」につき入館無料

※当日、エントランスの券売機にて当日券のご購入も可能です。
※入館チケットの購入方法は、当日ご入館時に券売機でお求めいただくか、オンラインでの事前購入になります。

時間

午前10時~午後5時(最終入館は午後4時30分)

休館日

毎週水曜日、10月12日(日)、13日(月)、30日(木)、12月26日(金)~2026年1月4日(日)

展示内容

田村セツコの原画’(ダッシュ)32点
松本かつぢの原画’(ダッシュ)8点
上田としこの原画’(ダッシュ)8点
村上もとか「フイチン再見!」の原画’(ダッシュ)5点
竹宮惠子「地球(テラ)へ・・・」の原画’(ダッシュ)8点
※大阪・関西万博2025にて出展・好評を博した作品を館でも展示

関連イベント

田村セツコ×竹宮惠子 トークショー

出展作家の田村セツコと原画’(ダッシュ)プロジェクトリーダーの竹宮惠子によるトークショー。「かわいい」を描き続ける田村セツコの作品の制作背景や他の出展作家との思い出、原画’(ダッシュ)制作裏話、お二人の最近の活動などについて語っていただきます。

日時

2025年11月3日(月・祝)14:00~15:30

会場

京都国際マンガミュージアム 1階 多目的映像ホール

出演

田村セツコ(イラストレーター)
竹宮惠子(マンガ家)

定員

200名

参加方法

事前申込制
以下の申し込みボタンより必要事項を入力のうえ、お申込みください。

※申込受付は、当日の午後2時までとなります。
※定員になり次第受付終了(キャンセルが出た場合は申込が可能となります。ただし、キャンセル待ちのリクエストは受け付けておりません)。

前田珈琲マンガミュージアム店限定カフェメニュー

田村セツコ HAPPYちゃん ラテアート

展覧会期間中、当館のカフェで、本展メインビジュアルの田村セツコのHAPPYちゃんのラテアートをお楽しみいただけます。値段などの詳細は追ってお知らせいたします。

参考

田村セツコ(たむらせつこ)

1938年、東京生まれ。1950年代末、師・松本かつぢの紹介でイラストレーターの仕事を始める。その後、少女マンガ雑誌『りぼん』や『なかよし』のファッションイラストなどで注目され、「セツコ・グッズ」が大人気に。「おちゃめなふたご」シリーズ(ポプラ社)など、物語の装画、挿絵も手がけた。近年もプリンセスの物語など童話の挿絵を多数描いており、『白髪の国のアリス』(集英社)など著書多数。

松本かつぢ(まつもとかつぢ)

1904年、兵庫県生まれ。昭和の初めに、少女雑誌で挿絵画家としてデビュー。エキゾチックな少女画で『少女の世界』『少女の友』で注目を浴び、人気を博した。1938年には、少女マンガの先駆け的な作品ともなったマンガ「くるくるクルミちゃん」を連載し、35年も続く長期連載となる。1955年頃からは、絵本の仕事やベビーグッズの企画・制作も手がけた。1986年逝去。

上田としこ(うえだとしこ)

1917年、東京都生まれ。17歳で松本かつぢに師事し、抒情画やマンガを学ぶ。1957年に、講談社の『少女クラブ』で連載したマンガ「フイチンさん」は、旧満州を舞台とした中国人少女の物語で、明朗で利発な主人公は大人気となった。少女むけのユーモアマンガの先駆者かつ長谷川町子とならぶ最初期の女性マンガ家として、後のマンガ界に大きな影響を与えた。2008年逝去。

村上もとか(むらかみもとか)

1951年、東京都生まれ。1972年『週刊少年ジャンプ』にて「燃えて走れ」でデビュー。「六三四の剣」、「龍-RON-」、「JIN-仁-」などヒット作は多数。2013年から2017年まで連載された「フイチン再見!」は、上田としこを題材とした伝記マンガで、作中には田村セツコや松本かつぢが登場している。

竹宮惠子(たけみやけいこ)

1950年、徳島県生まれ。手塚治虫主宰の雑誌『COM』への投稿で注目を浴びた後、1968年、『週刊マーガレット増刊』掲載の「リンゴの罪」でデビュー。1976年「風と木の詩」では、少年愛を少女マンガのモチーフとして定着させ、1977年の「地球へ…」は、SFの新たなテーマを提示。2000年から2020年まで、京都精華大学の教授を務める。原画’(ダッシュ)プロジェクトでは、総合監修者として同大学と共同研究している。

原画’(ダッシュ)について

原画ダッシュとは、コンピュータにマンガ原稿を取り込み、綿密に色調整を重ねた上で印刷した、精巧な複製原画のこと。描線の濃淡や色彩の階調など微妙な細部まで再現し、原画と並べても見分けがつかない程の精度を持つ。退色しやすいデリケートなマンガ原稿の保存と公開を両立させるために開発され、国内外の展覧会で活用されている。海外ではフランス、ドイツ、イギリス、インド、台湾などでの出展実績がある。

主催:京都国際マンガミュージアム/京都精華大学国際マンガ研究センター
協力:トランキライザープロダクト、エクラアニマル