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会場
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主催など
主催:平和のための博物館国際ネットワーク/京都精華大学国際マンガ研究センター
共催:京都国際マンガミュージアム/立命館大学国際平和ミュージアム
展示アドバイザー:しりあがり寿(マンガ家)/安齋肇(イラストレーター)
本展の共催者である「平和のための博物館国際ネットワーク」(International Network of Museums for Peace, INMP)では、「第10回国際平和博物館会議」を9月16日(水)にオンライン形式で京都から発信する準備を進めています。
その催しの一環として、ヴァーチャル空間で「平和を展示する」ことを目的に、「マンガ」が持つ自由自在な表現力と国際的な拡張力に着目して、この展覧会は企画されました。
現代の平和学では、「平和」とは単なる「戦争の不存在」ではなく、「暴力の不存在」と再定義されています。そして、「暴力」とは「人間能力の全面開花を阻害する原因」(飢餓・貧困・社会的差別・人権抑圧・環境破壊・医療や教育や福祉の遅れなど)を意味しています。すなわち、「暴力」は「どこかの世界」ではなく「私たちの日常」の中に、さまざまな形で存在しているものなのです。
新型コロナ・ウイルス感染症が世界的に蔓延する現在、まさしく国内外で新たな「暴力」が起きています。感染者に対する差別や偏見、政治状況によって逼迫する救命医療の現場、急激な経済活動の停滞による労働環境の劣悪化など、人間の命と尊厳を脅かす事態が、日本だけでなく世界各地で発生しています。
こうした状況に対し、自由な発想で描かれたマンガ作品を緊急的かつ国際的に発信すべく、今回の展覧会はWeb形式としました。また、国や地域によって異なる感染症対策や、日毎に変わる私たちの「正しさ」への価値観などをふまえ、作品のメッセージが古びないように、予め選定した作品を掲示するのではなく、会期中に集めた応募作品をリアルタイムで発表していくことにしました。
いわば作品数ゼロから始まるこの「マンガ・パンデミックWeb展覧会」が、結果的にどれだけの、そして、どのようなマンガたちによって彩られることになるのか、今は誰にもわかりません。もしかすると、展覧会の体を為さない可能性すらあります。それでも、ウイルスに負けないマンガの瞬発力と拡散力を、私たち主催者は信頼しています。
作品は世界中のどなたでも応募可能です。ぜひあなたも一緒に、この世界に「マンガ熱」を広げながら、「平和」について考えてみませんか。
■ Gallery 1 マンガ・パンデミック in progress
「マンガ・パンデミック」をテーマに描き下ろされたマンガ作品を展示します。
■ Gallery 2 マンガ・パンデミック in Japanese history
江戸期の浮世絵や明治期の諷刺画など過去に描かれたマンガミュージアム所蔵資料から、「マンガ・パンデミック」をテーマにした作品とみなしたものを紹介します。
関連展示
展示に合わせて、京都国際マンガミュージアム内で、「パンデミック」をテーマにしたマンガ本を集めた特集棚を設置します。
※スケジュール・内容については変更の可能性があります。予めご了承ください。