会場
2階 館長室前
休館日
毎週火・水曜
※ただし、4月28日(木)~5月9日(月)、7月14日(木)~8月29日(月)は無休
料金
チケット事前購入
内容
京都国際マンガミュージアムでは、「世の中に忘れられたマンガの先祖たちを掘りおこし、現代マンガのルーツをさぐる」ということを目的に、当館館長である荒俣宏が企画し、プロデュースする「大マンガラクタ館」という小展示シリーズを展開してきました。
〈マンガラクタ〉というのは、「マンガ」と「ガラクタ」を組み合わせた荒俣館長の造語。マンガを含め、「だれかに発見されないかぎり、ずっとゴミくず同然に埋もれてしまう」ガラクタこそを面白がる、という館長の価値観を表わしています。
(荒俣宏館長による展示のあいさつ文より)
みなさん、コロナ禍の二回目の夏をがんばっていますか。
館長も暑さやコロナに負けないで、忘れられたマンガ遺産の発掘に精出しています。
さて、今回の「大マンガラクタ館」は、大正から昭和初期の、モダンガールを描いたアートが集合!
ほんとに一〇〇年前とは思えない、かっこいいガールアートばかりを集めてみました。
蒸し暑い夏も吹っ飛ばす「先を行ったガールたち」のクールな姿を、どうか楽しんでくださいますよう。
実は、この時代、女性画は大変身をとげます。
もう、静かに収まった気品ある奥様といった絵は飽きられ、自由で、スポーツ好きで、おしゃれ、そのうえ、とても親しみやすくてセンチメンタルな若い女性たちが、ぱっちりした目と、白い歯が見える笑顔を輝かせて、新聞や雑誌に登場したのです。
当時はどこの国も、こういう若いナイスガールの新しい暮らしぶりが絵やマンガのテーマになりました。現代の皆さんがみても、まぶしいくらいに魅力的な絵です。
第一次大戦のころは、欧州の若い兵隊が、このようなセクシーガールの絵を大事に戦地へ持って行き、テントの内壁に貼ったものでした。それで、ピンナップ・アートという別名もできました。
古い制約を破った勇敢なモダンガールたちですから、新文化のヒロインとして、日本でも愛好者が出てきます。しかし、昭和が戦時態勢に入るとすぐ、風紀を乱し教育にもよくないという理由で禁止され、戦争が終わるまで、消えてしまったのです。
でも、これらの作品をよく見てください。やがて日本に生まれる「少女マンガ」の芽がちゃんとあることもわかり、感動することでしょう。
主催 京都国際マンガミュージアム、京都精華大学国際マンガ研究センター
※新型コロナウィルス感染拡大による入場制限や臨時休館等含め、スケジュール・内容については変更の可能性があります。
予めご了承ください。