日時
2026年1月25日(日)13:00–16:15
会場
京都国際マンガミュージアム 2階 ギャラリー6
出演者
稀見理都(美少女コミック研究者)
新野安(エロマンガ批評家)
松下哲也(京都精華大学大学院マンガ研究科准教授)
定員
50名
参加方法
料金
内容
第一部: 13:00~ 14:30(90分)
金融的検閲時代のマンガ表現(パネルディスカッション・質疑応答)
第二部: 14:45 ~ 16:15(90分)
AIマンガはどう作られ、どう読まれているのか(パネルディスカッション・質疑応答)
マンガとその周辺カルチャーは、いわゆる「悪書」ないしそれに類するものとして扱われ、青少年保護の観点から規制または排除しようとする動きに常に晒されてきた。従来、その運動の主体は市民団体または警察、政府などの公権力であり、その存在や主張が程度明確だった。それに対して、今日の「金融的検閲」は私企業の内部判断として進行し、その実施の有無や基準すら外部からは見えにくいブラックボックスになっている。
これと同時期に生成AIの性能が大幅に向上し、マンガ制作にAIを用いる「AIマンガ」の市場が立ち上がりつつある。DLsiteやFANZAでは既にヒット作も生まれ、手描きのマンガとは異なる新たな表現形式としてAIマンガを支持する作者や読者が存在している。他方で、生成AIの利用は法的、倫理的、慣習的側面から忌避されがちであり、特に同人のファンダム内には規制を求める論調も少なくない。AIマンガはファンダム内でもある種の「悪書」的な位置に置かれ、多くのプラットフォームが「AI」カテゴリー内に隔離する等の自主規制方針を固めつつある。
金融的検閲にせよ生成AIにせよ、確かにその存在は感じ取れるが、実体は捉えがたい“幽霊”のようなものだ。その“幽霊”に対する不安だけが日々増幅し、プラットフォームの設計、作家の表現実践、読者コミュニティの在り方にまで大きな影響を及ぼすに至っている。本イベントでは、エロマンガ研究の泰斗をお迎えして、この”幽霊”の正体を暴くべく徹底的に議論する。
参考
稀見理都(きみ りと)
美少女コミック研究家、インタビュアー、ライター。日本マンガ学会所属。日本漫画家協会所属。主に成年向け漫画の研究者として、アーカイブの構築、歴史などを編纂している。著書に『エロマンガ表現史』(太田出版)、『エロマンガノゲンバ』(三才ブックス)がある。多数の書籍を監修するほか、2015年、2016年にロサンゼルスで開催された北米最大のアニメイベント、Anime Expoに「HENTAIスペシャリスト」の肩書きでゲスト招待され講演を行なうなど、国内外と精力的に活動している。
新野 安(あらの いおり)
エロマンガ批評家。評論同人誌〈エロマンガの読み方〉主宰。『エロマンガベスト100+』(三才ブックス)編著。『アダルトメディア年鑑』男性向け同人マンガ解説担当。FANZAにてコラム連載中。他『ユリイカ』『SPA!』『週刊プレイボーイ』などに取材・執筆協力。最近はDL同人やAIマンガの趨勢をウォッチしている。
松下哲也(まつした てつや)
博士(歴史学)。京都精華大学大学院マンガ研究科准教授、国際マンガ研究センター研究員。近現代美術史を基盤に、キャラクター表現の歴史と理論を研究している。著書に『ヘンリー・フューズリの画法――物語とキャラクター表現の革新』(三元社)。ほか、商業媒体での執筆多数。
<『マンガ・スタディーズ』について>
『マンガ・スタディーズ』は、京都精華大学国際マンガ研究センターが編集・発行するオープンアクセスの研究誌です。国内外のマンガ研究に関する学術的な議論を基盤としつつ、より広い読者層に向けた発信・交流の場となることを目指しています。
研究誌はこちらからご確認いただけます。
主催:京都精華大学国際マンガ研究センター/京都国際マンガミュージアム
※スケジュール・内容については変更の可能性があります。予めご了承ください。