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マンガ資料のアーカイブ
マンガ資料の体系的な収集・保管を行うとともに、データの整備と公開を進めていきます。現在所蔵している印刷資料は、江戸期の戯画浮世絵から明治期の雑誌、戦後の貸本から現在の人気作品、海外のものまで、約30万点です。また、近年その価値が注目されつつある原画(マンガ原稿)も一部所蔵しています。原画に関しては、高精度のデジタルアーカイブと、それをもとに制作した精巧な複製「原画'(ダッシュ)」も所蔵しています。
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マンガ文化の調査・研究
所蔵資料の調査を含めたマンガ文化全体の調査・研究を行っています。国内外の学術研究機関や地域施設、他のマンガ施設との共同調査・研究に積極的に取り組み、資料の共有・相互活用、情報のネットワーク構築を図っています。また、実作・編集・出版等の現場関係者も加えて、研究の応用化も追求しています。
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博物館的機能・ 図書館的機能の展開
資料の収集・保存および調査・研究を踏まえ、国内外のマンガ文化について知っていただけるような常設展示や企画展を制作していきます。また、収集されたマンガ資料のうち約5万冊は、来館者が自由に手に取れる開架図書として、公開します。閉架資料約25万点に関しては、閲覧できる部屋を用意すると同時に、調査・研究等を支援するレファレンス機能も提供します。

研究者・専門家の育成
これからのマンガ文化を担う研究者・専門家の養成拠点としての機能も重視しています。研究プロジェクトへの参画、成果の発表、資料の公開、情報ネットワークの構築などによって新鋭の研究者や学生の研究を支援し、教育現場の要望に応えていきます。
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新産業の創出
新たな芸術文化であるマンガは産業振興においても大きな可能性を秘めています。国内外のマンガの社会的な活用事例を収集し、その効果や課題を検証しながらコミュニケーションツール、産業コンテンツとしてのマンガ活用モデルの研究・開発を推進します。また、ミュージアムにおける研究成果の公開、企画展などを通じてミュージアム施設・機能の新たなあり方そのものも探究していきます。
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地域のコミュニティセンター
当館は、閉校後も、地元住民の手によって美しく保存されていた龍池小学校を改修し、活用しています。地域住民の方々の深い理解と積極的な協力によって支えられ、コミュニティセンターとしての機能も果たしている当館は、地域振興の活性剤として期待され、全国各地に開設されつつあるマンガ文化関連文化施設の、ひとつのモデルを提示しています。