1日目続いて、2グループに分かれてのワークショップ。CG班は、1日目の課題作品の制作を終え、あるアニメ会社の実際の入社試験を実際に制作。与えられた1人のキャラクターが1.5m離れた箱から箱に飛び移るアニメーションを7コマで作るというもの。1日目に学んだソフトの使い方にも慣れてきて、ここからはそれぞれの技術を応用し、独自の発想を加えていく。何度も出来上がったアニメーションを見ては、それぞれのコマの表情や動きを修正していく。参加者の学生の一人は、「自分が描いたキャラクターを動かすというのは大変な作業だけど、その分、時間もかけているからキャラクターに愛着もわくし、納得いくまで作業をしたい」と意気込みを語った。
一方、手書き漫画班は、昨日作ったネームに実際にペン入れをしていき、その後、トーン貼りなどマンガ独特の道具を使って、仕上げていく。その間も、先生とコミュニケーションをとりながら、協働制作を行った。「一緒に作業をしながら、驚きが沢山ありました。コマからキャラクターをはみ出して表現するなど、教えていないのですが、マンガの表現手法として効果的なことを、自然に描いていました。」と、久保先生。
その後、両グループ合わせての合評会。CG班は、それぞれの制作者がプレゼンテーションを行った後に、應矢研究員が評価。実際のアニメ会社の入社試験だったこともあり、合格作品を併映し、「キャラクターの動きをもっと大きく表現すると、よりわかりやすくなる」と的確な指摘を行った。また最後にアニメーション会社で働く上では、「画力」・「感受性・観察力」・「健康」、そして「コミュニケーション力」の4つのことを身につける必要があり、今回はそれぞれがパソコンのモニターに向かって制作をしたが、あくまでもアニメーションは協働制作であることを念押しした。 続いて手書きマンガ班は、それぞれが自分で描いた物語のプレゼンテーションを行った。参加者の一人は「本当に丁寧で、優しく教えてもらい、楽しいワークショップだった。イマジネーションを引き出してくれて、日本のマンガ教育は本当に進んでいる」と、日中のマンガ教育の違いを語った。
その後、講師と参加者が全員で円を囲み、今回の日本やマンガミュージアムの印象、ワークショップの感想などを語り合う座談会が行われた。
2011年1月22日の京都新聞より